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ことばの教室

「LDの子は、通級を使えるの?」「どの通級を使えばいいの?」「特別支援学級に入れるの?」
現状は、地域によって違うのではないでしょうか。

文部科学省の資料では、「学習障害のある子供の学びの場には、小中学校の通常の学級、通級による指導(学習障害)がある」となっています。
この資料の中で、「通常級では、こんな工夫してくださいね」「通級では、こんな指導して下さいね」「見えにくい障害ですよ」など大切なことがしっかり書いてあるので、ぜひ上記リンクから読んでみて下さい。

では、実際にどんな通級があるでしょうか?


「(ADHD、ASD、LDが一緒の)通級」「LD通級」「ことばの教室」などがあるかと思います。

わが家は、読み書き障害がメインの次女は「ことばの教室」(週1回1時間)、算数障害やDCDによる困り感がある長女は「通級」(週1回 グループ1時間、個別1時間)を利用しました。

<ことばの教室>

「ことばの教室」とは、「言語障害通級指導学級」のことです。「難聴通級指導学級」も含めた「きこえとことばの教室」として設置されていることもあります。
ことばの教室の対象は、構音障害(発音の誤り)や吃音、言語発達の遅れ等になります。この「言語発達の遅れ等」の中に、読み書き障害も入れて指導してくれている地域があるようです。

各学校のページや会報など読めます。「担任の先生へのお願い」などのお手紙、参考になります。

我が子が「ことばの教室」を見学に行った時、
吃音や構音障害メインなのか断られてしまいました
最近見学した小学校のHPを見たら、
『読み書き障害について』ページが!!

「「就学相談の手引き」には、ことばの教室の
指導対象者として「学習障害者」と明記されていますが、
それも浸透していると言えません」と都難言協会報に
書いてありました

個別指導が中心ですが、グループ活動も行なっている学校もあります。
「通級」は、東京都の特別支援教室のように、先生が巡回して子どもは移動しない「自校通級」も増えているかと思いますが、ことばの教室は、市内に1~数校で他校通級になることが多いかと思います。基本的に保護者の送迎が必要ですが、ファミサポなど利用してもいいと書いてある学校もありました。

ことばの教室の良かったこと

(今回は全体的なことを書き、具体的な指導内容、理解教育内容等は別記事で書ければと思います)

①検査ができたこと


入級前に市の教育相談室でWISCは取っていましたが、「ひらがな、カタカナがスムーズに書けない」という課題に対して、詳しい検査をしてくれました。

「STRAW-R」「状況画の説明」「ITPA言語学習能力診断検査」「フロスティッグ視知覚発達検査」などの検査の結果、周りには気づかれにくい読み書きの苦手さがあることがわかりました。(ことばの教室に異動してきたばかりの先生には課題が軽いと思われて、「こういう子こそ支援が必要なんだよ」と説明したそうです)
入級後にも「WAVES」「LCSA」、専門家による「視知覚認知発達検査」を受けることができました。
このアセスメントに基づいて、必要な指導を受けたり、通常級の担任に説明や配慮のお願いをしてもらうことができました。

こんなに検査してくれるなんて
うらやましい
一部は療育センターで受けられましたが
学校で受けられるなら、担任との共有は
病院よりスムーズですよね

②専門性のある指導が受けられた

先生方は、教室内、数校単位のブロック内、県内、全国での研修を受けていらっしゃり、専門性がありました。
上記の検査で、「流暢性に大きな課題がある。特にデコーディング(文字を音に変える)課題が大きい」「手と目の協調の課題がある」がわかり、それに基づいた指導を受けました。
また、読み書きの苦手さを補う学習方法の工夫も並行して教えてもらいました。
思考力や知識欲を、読み書きの苦手さで潰さないようにということを大切に、そのために何を優先するかを担任にも親子にも丁寧に説明してくれました。

・漢字は書けるようにではなく、読める、変換で選べる、使えるを目指す。
(でも、本人の書けるようになりたい気持ちは大切に、長期定着にはつながらなくてもテストで書けるようになるための工夫は教えてもらいました)
・作文、新聞の書き方。ノートの取り方の工夫。テストの工夫。
・語彙や知識を増やすための学習。構文力をつけるための学習。
・タイピング。フォニックス。

③担任との連携、合理的配慮についての助言

ことばの教室、担任、家庭の3者で記入する連絡ノートがあり、指導の内容や様子、クラスでの様子、家庭での様子を情報交換できました。その中や電話連絡で、担任に「苦手なことと、工夫の仕方」などを説明してもらえたり、課題の調整をしてもらえたりしました。
環境調整や合理的配慮についても、本人、親と相談しながら、助言してもらえました。合理的配慮として、タブレットでの板書撮影を検討したときに、学年全体(クラス毎)への理解教育もしてもらいました。(個人の障害開示ではなく、読み書き障害の理解、必要な子は合理的配慮が受けられるという内容)
市内小学校への全児童配布で、「吃音、読み書き障害の説明、合理的配慮」のお便りを出してくれた年もありました。年1回全市相談があり、そのお便りも全児童配布です。

毎週の2人別々の送迎は、大変なこともありましたが、送迎することで随時相談することができました。次女も自分の特性や工夫など知ることができ、先生との出会いが一生の宝となったと思います。

相談について。いくつかの学校の教室のページを見ましたが、通級検討していなくても、「いつでもお気軽にご相談ください」と書かれていることが多かったです。定期的に相談日がある学校もありました。通級や特別支援級(固定学級)との掛け持ちは出来ない地域もありますが、相談はできることもあります。わが家も長女が通級利用していましたが、STRAW-Rだけとってもらえました。
 わが家は、地域にも先生にもとても恵まれていたと思いますが、公立小学校でできたことなので、参考にしていただければ幸いです。

(U)

STEP1 学校組織内での相談相手

①担任の先生
②スクールカウンセラー
③特別支援コーディネーター
④養護教諭
⑤通級(特別支援教室・ことばの教室
⑥発達アドバイザーなど自治体独自の特別支援に関する専門相談員
⑦スクールソーシャルワーカー
⑧特別支援学校のセンター的機能
⑨管理職
⑩教育委員会

STEP3 療育・支援をしてもらう場所をさがす

①病院(小児神経科・児童精神科)
②自治体の発達支援センター
③教育相談(自治体立)
④教育相談(大学など)
⑤LD専門の相談施設(医療機関以外)
言語聴覚士(ST)
⑦発達支援をする私設の支援室・学習教室など
⑧眼科・耳鼻科
⑨放課後等デイサービス
⑩保育所等訪問支援
⑪訪問看護のST、OT
⑫通級(特別支援教室・ことばの教室

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