『読み書きに課題を感じたら~誰にどのように相談をすればよいのか』の記事では、ステップ1として、学校内の相談先の活用法をご紹介しました。ステップ2では、「検査などができる相談先」をご紹介していきます。
今回は②の「発達支援センター」についてです。
自治体によって、この『発達支援センター』の名称と成り立ち、体制も様々ですが、基本的には発達障害児への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。 各自治体に最低1か所程度はある事が多く、場合によっては社会福祉法人や特定非営利活動法人等が運営している場合があります。
一般的な概要としては、発達相談や心理相談、教育相談、福祉制度の相談窓口があります。心理士、言語聴覚士、作業療法士、医師などと相談することができ、場合によっては検査や療育をうけることができる場合もあります。自治体によっては医師による診断から通級など特別支援教育との連携、訪問看護も含めた療育との連携なども行われているところもあります。
検査については、無料か安価で実施してもらえることがほとんどです。ただ、検査の種類はそのセンターによってまちまちです。WISCなど知能検査はできても、LDの検査ができないところは多い印象です。また、検査結果をどのようにもらえるか、というところで無料ということもあるせいか、施設によってかなり差がある印象です。検査を受ける前にどのように検査結果がもらえるのか、もらえないのか確認できたらしてみるのもいいかもしれません。
センターによっては、口頭のみのところがあったり、数値結果記載のみで1枚ぺらしかくれないところ、などなど検査を受けたのにその結果を生かすことができないような対応をされてしまうところもあります。(個人情報を理由にされるような施設の話も聞きますが、そもそもその貴重な個人情報の持ち主は検査を受けた本人のはずですね…)
貴重な検査を無駄にしないためにも(WISCなどは一定期間開けてとる必要があるため、何度簡単にとることができない)、情報を集めてから受検したほうがいいかもしれません。または、充実した所見を受け取るために支援センターではなく、お金を払って病院でとるという考えの人もいます。
発達支援センターのリストとしてはこういう以下のページもあります。
ただし、東京都を見る限り、各自治体のセンターはあまり載ってないようですので、お住まいの自治体のセンターについてはそれぞれ検索されてください。
様々なところで、「LD・学習障害かも、と思ったらお住まいの地域の『発達支援センター』に相談しましょう」という記事を見かけると思います。しかし、自治体によってその「発達支援センター」も強み弱みがある事が多く、昨今の発達障害の理解が広まることで、発達障害に関しては手厚い対応ができるようになってきている自治体も増えていますが、学習障害についてはなかなかご対応いただけていないことも多いかもしれません。 我が家の場合もこのパターンで、LDの検査ができないなど、LDには機能しない「発達支援センター」しかなかったため、次はどこに相談すればよいのか…と困り果てることになりました。
その場合は、次の選択肢を探すことになりますね。しょうがない!次行きましょう! (M)
①病院(小児神経科・児童精神科)
②発達支援センター
③教育相談(自治体立)
④教育相談(大学など)
⑤LD専門の相談施設(医療機関以外)
⑥言語聴覚士
⑦発達支援をする私設の支援室・学習教室など
⑧眼科・耳鼻科
⑨自治体の相談窓口(福祉課など)
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