『LDっ子の受験報告』は、LDのある子ども達の受験体験談をご紹介するコーナーです。合理的配慮のコーナーで載せきれない、さまざまな方の受験までの道のりをご紹介していければと思っています。
はじめに

高校受験まっただ中の中学3年生の子どもがいます。
よかったら以前の記事もご覧ください。








今回は 「Vもぎ」での合理的配慮の体験 について書きます。
アラフィフである私も中3のときに「Vもぎ」を受けていました。
首都圏以外の方にはなじみがないかもしれませんが、模擬試験です。
埼玉県だと「北辰テスト」にあたります。
中学校での合理的配慮
ブログの続きになりますが…。
うちの子は 中1の2学期中間テストから、国語だけ別室で読み上げをしてもらっています。
また、 ルビ付きの問題用紙(※教科によっては我が子のみ)を使わせてもらい、フォントもUD教科書体に変更していただきました。
Vもぎの合理的配慮申請
Vもぎでは、以下のような合理的配慮が受けられます。
- ルビ付き問題用紙
- 時間延長(別室受験)
- 読み上げ(別室受験)
- 問題用紙の拡大
前年度に確認した時点では、
合理的配慮を受けるには 「個人受験のみ」(=塾経由では不可)とされており、割引も適用されませんでした。
しかし、その後の確認で 塾経由でも合理的配慮の申請が可能 になっていることがわかりました。
今年度(令和7年度)4月に問い合わせた際には、
「別室受験は不可。郵送可能なので自宅受験をして、各家庭で読み上げを行ってください」との回答でした。
そのため、当初は 地域の集会場を借りて自宅受験を試す ことも考えていました。
ところが、5月に入ってから 別の区の方から『別室で読み上げを受けている人がいる』 との情報が入りました。
塾経由で問合せ、別室での読み上げ試験を受けられると確認が取れました。


Vもぎの合理的配慮受験 準備
我が家は塾経由で、ほぼ毎月1回(7月・8月・10月・11月・12月・1月)Vもぎを受験します。
6〜7月までは
👉 国・数・英:各50分
👉 社・理:各30分
8月〜1月は、全教科50分 に統一されます。
ルビふり、別室読み上げの合理的配慮を申請しました。
Vもぎを運営する 進学研究会の許可を得たあとに必要なのが、「ボランティアの確保」 です。
8月のVもぎに向けて、地元のボランティアセンターに代読者の募集を依頼しました。
しかし、なかなか決まらず…。
試験の 2週間前になってようやく大学生ボランティアから連絡がありました。
本来であれば事前に読み上げの練習をしておきたいところですが、
お互い忙しいので、 ぶっつけ本番 で臨むことになりました。
Vもぎの合理的配慮受験 当日
入試本番では身内が読み上げを行うことはできませんが、
Vもぎでは 私(母)と大学生ボランティア が読み上げを担当しました。
- 国語:母
- 数学:不要
- 英語:大学生
- 社会:大学生
- 理科:母
正直、英語の読み上げはかなり難しい です。
英語が得意な方にお願いできるとより安心です。
とはいえ、私自身も国語の古文を読むときはたどたどしく、
「これで集中できているかな…」と申し訳ない気持ちになりながら読みました。
Vもぎの合理的配慮受験 結果
はっきり言って、読み上げをしたからといって成績に大きな変化はありませんでした。
(※中学校での定期テストでも、読み上げの有無による点数の差はほとんどありません。)
それでも、本人が
「読み上げしてもらった方が疲れない」
と言っていたので、やってよかったのかな、と思っています。
ただし、時間がまったく足りない のも現実です。
時間延長をすべきかどうか、いまも悩んでいます。
時間を延ばせば、
- 本人の集中力が持たずに疲れてしまう
- 受験会場が遠方になる可能性がある
といった問題もあり、簡単には踏み切れません。
Vもぎにはお昼休憩がありません。
うちの子が一人で受験したときは、
「お腹がすいて最後まで集中できなかった」と話していました。
今回は別室受験だったので、私(母)がそばにいました。
休み時間のたびに「お腹すいてない?」と声をかけ、
ゼリー飲料を少しずつ飲ませることができました。
前回は、周りの子が誰も飲んだり食べたりしていなかったため、
「お腹がすいても恥ずかしくて食べられなかった」そうです。
ゼリー飲料などを持参しておくのがおすすめです。
ただし、Vもぎ公式の案内では、飲食NGとされています。
※休み時間中に限り、水筒などで水分補給することは構いません。
なお、お菓子や食事をとることはご遠慮ください。
お腹が空いて最後まで力を出せないのは本末転倒なので、
我が家では「ゼリー飲料ならいいのでは」と判断しました。
スタッフの前で飲んでいましたが、特に注意はされませんでした。
あくまで各自の判断でお願いします。
もちろん、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
次回は、10月に受けたVもぎについて書きます。