中学1年生のケースです。定期テストでの合理的配慮事例です。
困り感 | 読み、漢字や英単語を覚えるのが苦手 |
診断名 | LD(学習障害)、ディスレクシア |
学年 | 中1 |
自治体 | 東京都板橋区 |
本人は配慮についてどう思っていますか? | 中1の1学期の定期テストで思うような結果が出ず、母が提案した合理的配慮を受けた方がいいと思った(自宅で読み上げ有無を比較し、有りの方が解けると実感)。 クラスメイトから何か言われる可能性について聞くと「自分で説明するから大丈夫」と言っていた。 ※国語のみ特別支援教室で別室受験。教室に戻ると、違う小学校出身の生徒に「どこに行っていたんだ!カンニングか?」とからかわれたが、同じ小学校出身の生徒が「○○○(特別支援教室)でしょ」と発言してくれた。 小2から3年間特別支援教室を利用しており、同じ小学校出身者が多い中学であった為、障害特性を理解している生徒が多い。 小4で障害告知した際、特に口止めしなかったので、「読み書きが苦手な障害なんだ」とクラスメイトに言っていた。 |
実施された環境調整 | 定期テストの読み上げ |
実施された個別の合理的配慮 | 国語の定期テストのみ特別支援教室で別室受験。 特別支援教室専門員の先生が読み上げ(漢字の読み等、解答のヒントにならない部分を除く)。 全教科UDフォントの問題用紙、解答用紙(全学年)。 全教科ルビふり(本人のみ) |
配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか? | 中学校の特別支援教室申請の為、以下を提出 WISC-Ⅳ(小6) STRAW-R(小5) LEK読み書きアセスメント 大学研究協力レポート 診断書(小6) 診断書は用意していなかったが、申請通るか不安と教育委員会に相談すると、診断書提出を提案された。 |
どのようにして配慮されるようになりましたか? | 1学期の定期テストが時間内に読み終わらず、全問取り組む事が出来なかった為、担任の先生に相談。 夏休み中に、読み上げ有無の比較。 ※区内他中学校の定期テストを使用 違う学校の問題で問題数も違い、単純計算は出来なかったが、有無によって正答数に大きな差は無かった。 しかし、時間内に取り組めた事、疲労度が大きく変わった。 本人自らの「読み上げして欲しい」と強い意思表示があり、実施に至った。 |
その他 | 就学前に気付いたので、すぐ本人には「読み書きが苦手」と伝えていた。小4で障害告知。 小2担任から、カラーテスト読み上げを提案されるも拒否(「そんな事は誰もしていない。そんな事をするのは外国から転校した児童だけ」と恥ずかしがった)。 読み上げはすんなり通ったものの、当初は「問題文しか読まない。本人が希望した箇所のみ本文(教科書の文章)を読む」と言われた。 高校受験での合理的配慮申請を考慮し、本文を含む全ての読み上げ(漢字の読み以外)を希望。 教育委員会、療育センター医師、ST(言語聴覚士)、小学校時に複数年担任の先生、S.E.N.S(特別支援教育)保有の先生に相談し、その回答を中学校側に報告。 定期テスト1週間前に、全ての読み上げをすると連絡あり。 ↓前例を印刷して中学校側に渡しました。 いろとりどり#18~合理的配慮CBLDデータバンク~ |
この情報の確認時期 | 2023年10月 |
引き続きデータバンクへの情報提供を募集しています。些細なことでもいいですので、ぜひ情報提供へのご協力をお願いいたします。