2023年現在、大学2年生の高校受験の時のケースです。
困り感 | 読み, 書き |
診断名 | LD(学習障害) |
学年 | 中学3年(2018年) |
自治体 | 東京都練馬区 |
本人は配慮についてどう思っていますか? | 親子でよく話し合い、合格するためには、配慮を受けた方がよいということを本人も納得した上で、配慮の申請を決めた。 |
実施された環境調整 | |
実施された個別の合理的配慮 | 都立高校一般入試において別室受験、時間延長(1.3倍、英語のみ1.5倍)、解答用紙の拡大。 問題用紙の読み上げ(ボランティアを連れていき実施)。 |
配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか? | 中学校からも、受験先の都立高校からも、求められなかったので特に提出しなかった。 |
どのようにして配慮されるようになりましたか? | 配慮申請は、在籍中学校経由で受験する高校宛てに配慮申請書を提出。 まず、中学校とどんな配慮が必要か説明。別室受験、時間延長、問題文の読み上げを依頼。 最初は問題文の読み上げは出来ないとの回答。 過去に問題文の読み上げ事例があり、再度中学校に申請依頼するもしぶった返答。 直接、東京都教育庁都立学校教育部高等学校教育課入学選抜担当、当該受験高校の担当に問合せ。 「自分で読み上げボランティアを連れてくるなら、それは問題ない」という言質を得た。 再度、その内容で中学経由で配慮申請書を提出。 読み上げを含めた許可が出たのが、受験本番の3週間前。 練馬区ボランティア・地域福祉推進センターに相談、受験当日の読み上げボランティアを3名確保。 受験高校側と、密に連絡をとり、ボランティアの名簿を作成。誰がどの科目の担当か、何時にどのように入校退校するか、控え室の確認、飲み水、腕時計など持ち込み可能な物などの細かい確認。 一方、ボランティアセンターでは、事前に一度ボランディアに集まってもらい、本人を含めて「はい」「もっと速く」「もう一度読んで」などの指示をどのようにするかなどの確認。 当日はボランディアと、高校最寄りの駅で待ち合わせして行き、飲み物や謝礼などは親が用意。 |
その他 | 都立高校受験の配慮申請は、中学校経由で申請書を出すため、中学校の先生が協力的か、きちんと理解が得られているかは結構重要。 中学校では、あまり配慮申請をしておらず、しかも中学3年の2学期から、「ひらがなでも意味があっていれば正解とする」のみ。そのため、都立高校入試の配慮申請のやりとりに時間を要してしまい、ボランディアさんを探す時には、受験の3週間前になっていました。 また、英語の読み上げの方が、思った以上にたどたどしく、時間内で全てを読み上げられなかったというアクシデントにも見舞われ、残念ながら不合格でした。もちろん、3年間での、内申も響いていることもありました。 結果としては残念でしたが、入試得点を開示請求し、得点を検証したところ、読み上げと時間延長をしていただいたことにより、少なくとも、国語、数学、理科は6割から7割の正答率だったので(実力テストは5割行未満だった)、配慮することの意義はあると感じた。 都立高校入試の配慮申請を検討している方は、普段からの中学校との連携や、早めの準備を心がけ、試験に臨んでいければ、本人の実力をより発揮してもらえるのでは、と思います。 自分の持てる力が全部出せた、と思うことが実感できれば、結果はどうあれ、本人も悔いが残らないのではないか、と思います。 |
この情報の確認時期 | 2023年6月 |