
日時
2025年8月22日(土)12:30~15:45
場所
タワーホール船堀 研修室(東京都江戸川区)
プログラム
第一部: 「学びが開く未来~当事者からの声を聴く~」
(12:30~14:00)
登壇:井上賞子先生 × 松本叶夢さん(井上先生の元教え子)
第二部:「学びが開く未来~中学校通級の取り組み~」
(14:15~15:15)
登壇:伊藤陽子先生
第三部:井上先生 × 伊藤先生によるまとめの対談
(15:15~15:45)
主催
学び方の違う子の親の会ルピナス、カラフルバード

内容
- 第一部
-
井上賞子先生と、元教え子の松本叶夢さんのお話。
先生の講演会に参加されたことのある方ならご存じの、“あのVさん”です。
かつて“キングオブ暴れん坊”と呼ばれていた叶夢さん。
けれども、穏やかな語り口からは、その面影はまったく感じられませんでした。
特に心に残ったのは、井上先生の言葉。
「叶夢ちゃんを見なきゃいけないのに、障害名を見ていた。一人ひとりの学びにくさの形は違う。必要としていることも違う。その子を見なければいけない」
先生の言葉、すごく心に残りました。
なお、井上先生と叶夢さん、そして叶夢さんの弟さんとの対談は、『実践みんなの特別支援教育 2025年8月号』にも掲載されています。リンク - 第二部
-
仙台の中学校で通級を担当する伊藤先生のお話。
趣味は通級指導で、休日の過ごし方も教材作り!楽しくて仕方がないとのことです。
伊藤先生はこう語ります。
「通級は成功体験を積ませる場所」
聞いていて、つい『うちの子はそうだったかな?』と考えてしまいました。
「配ったプリント(手製の便利アイテム)は、捨ててもらっても構わないけど、学校で捨てないでね。目の前で捨てられるといくらなんでも悲しいから。捨てるなら家でどうぞ。それで同時に、使いたい生徒を守れるんです。捨てる子がいたら、自分も捨てなきゃと思ってしまう。使いたい人は使えばいいし、要らない人は要らないでいい。でも、もし必要なときがあったら折りたたんで筆箱に入れておいてね」
中学生向けならではの言葉かけだなと感じました。
「通級と担任が連絡を取り合って、一緒に取り組むことが大事」だと先生はおっしゃっていました。
私は東京在住ですが、特別支援教室では、拠点校の先生が各校を巡回する形になっています。
そのため、なかなか担任とじっくりコミュニケーションを取るのは難しい場合もあります。
こうした連絡役は、特別支援教室の専門員が担っていますが…。 -
- 第三部
-
井上先生と伊藤先生の対談。
ひらがな について
井上先生「はねるな、はらうな、とめろ!」
伊東先生「LDの子って真面目」
対話的で深い学び について
「学校の先生方に悪意はない。熱心な無理解者に追いつめられる。そうなってはいけない」カラフルバード~CBLD~平成28年文化庁による漢字に関する指針「常用漢字表の字体・字形に関する指針」 漢字のとめ、はね、はらい、の指導については、平成28年に文化庁から出されたこの指針により、「とめはねはらい」にこだわりすぎずに指導すべきと通達されています。PDF版… - 会場での展示
-
先生が持ってきてくださった教材や資料の展示もありました。
休憩時間には、参加者が写真を撮ったり、実際に手に取ってじっくり見ていました。




最後にルピナス代表から、
LIFT~一人ひとりに合わせた 学び方の選択肢 端末で広がる読み書き支援
の紹介がありました。



第1部では機材トラブルがあり、叶夢さんとの回線が途切れる場面も。
井上先生は、
「こういうことが起きるからICTを嫌がる先生がいる。でもICTじゃなくたってトラブルは起きるもの。トラブルが起きたら、やり直せばいいだけ」
とさらり。
——確かに!!と思わされました。
途中では「壺」の話も登場。
壺を手にした井上先生が表紙の著書はこちら。



「壺って何の話?」と思った方は、オンデマンド配信でどうぞ。
配信は 2025年9月30日まで です。

