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LDっ子の受験報告 #4 にゃー家の中学受験③ by にゃー

『LDっ子の受験報告』は、LDのある子ども達の受験体験談をご紹介するコーナーです。合理的配慮のコーナーで載せきれない、さまざまな方の受験までの道のりをご紹介していければと思っています。

今回は、にゃー家の中学受験についての報告(第三回)の6年生前編です。

目次

6年生編前編

2月

5年生の夏頃から算数に多くの時間が取られるようになり、割合や速さなどの分野でつまずきが目立つようになってきました。なんとか穴を塞ごうと頑張ってきましたが、新小6になった直後に完全にオーバーヒートしてしまいました。算数以外の大きな原因は社会です。すべての解答を漢字で書く必要があり、どれだけ頑張っても塾での学習が難しいと判断し退塾しました。それと以前、塾の先生から娘の第一志望校は5年生までの単元が出来ていれば十分戦えると言われたことも退塾を決めた理由です。

娘には「受験はやめよう。ただ、中学校で困らないように勉強は続けよう」と伝えました。受験をやめると伝えた理由の一つは、算数の計算の正確さに問題があったからです。観察していると、掛け算でのミスが多く、足し算・引き算でも特定のパターンでよくミスをしていました。疲労感もかなり溜まっていたため、しばらく様子を見ることにしました。

3月から夏休み前まで

新しい塾を探し始めました。5年生の頃に見つけていた個人経営の小さな個別塾に連絡しました。最初は「もう中学受験はやらない」と断られましたが、娘の特性について話すと、地元の中学校では苦労するだろうという先生の判断で、受け入れてもらえることになりました。国語の長文問題がほとんど解けていなかったため、まずは国語から始めました。娘には通塾は中学校の学習で楽をするためと伝え、受験のことは伝えませんでした、

計算ミスの多さについては学校や教育センターに相談しましたが、療育や通級には至りませんでした。算数障害に関する記事を読み漁り、なんとか算数に強い相談先を見つけ、療育を始めることができました。

ちょうどこの頃、以前問い合わせをしていた発達性ディスレクシアの検査ができる医療機関から連絡があり、受診できることになりました。娘の学習障害の程度は顕著には表れないタイプです。中学校入学前に再検査を考えていたので非常に助かりました。検査の結果、間違いなく「発達性ディスレクシア」であることが確認されました。後日、LDの主治医の検査結果を持って行き、中学校入学後の配慮を目的とした診断書を再度書いてもらいました。

6年生前半の勉強方法

国語以外の勉強は自宅で進めることにしました。  この頃はまだ受験のことは伝えていません。

国語

塾では、読解は『新演習』、語彙や漢字は先生が問題集からいろいろとプリントしてもらい学習しました。自宅では、アプリ「KAKERUプラス」で語彙学習をしていました。出口汪の教材を2年生ぐらいから、「やまぐちっ子学習プリント」は1年生からやり直しをしました。

算数

もう一度基本に立ち戻るために「やまぐちっ子学習プリント」を3年生の単元からやり直ししました。4年生の単元を進める中で、いくつも穴が見つかりました。一度覚えても、定着しにくいようです。計算ミスも多いため、「旺文社小学算数 〇〇の正しい解き方ドリル シリーズ」を4年生から遡って解いていました。

社会

公民はまだ学習していなかったので、前塾の教材をメルカリで購入して自宅で学習しました。公民は漢字が多く、定着させることは難しいと感じました。公民を一通り学習した後は、「くもんの中学基礎がため100%」を解きました。(ただし、世界地理など中学受験範囲外の部分は飛ばしました)

理科

「やまぐちっ子学習プリント」を3年生から6年生まで解いた後、中学受験用のドリルを解かせました。また、前塾の理科ドリルを毎朝必ず解かせていました。6年生分は持っていなかったので、これもメルカリで購入しました。

試験対策

  試験を受ける機会がなくなってしまったため、さまざまな塾で開催されている無料の試験に参加しました。これについても中学校で楽をするために受験しようと誘いました。利用したものはすべて無料で、小学生統一テスト、早稲アカの高校入試を目指している生徒向けテスト、市進のテストなどです。中学受験塾に通っているお子さんたちは毎週小テストを受けています。試験慣れは重要なので、このようなサービスは積極的に利用しました。(小6になると中学受験向けの無料テストはほとんどなくなります)

勉強以外の活動

勉強以外にもさまざまな活動に取り組みました。中学受験塾のハードスケジュールから解放され、多少時間が取れるようになったためです。療育の前の空き時間に展覧会に行ったり、ボルダリングや水泳などに挑戦しました。ある日、学習相談機関の面談で、娘が「あの授業が嫌いだ」と言い出しました。「あの授業」とは、長い間続けていた習い事の授業で、非常に驚きました。このままではよくないと判断し、その習い事に再び参加させることを決めました。(実際に通い始めたのは8月に入ってからです)6年生前半は、勉強以外にも通院や習い事、療育などで忙しい日々が続きました。

7月から9月ごろまで

7月頃、受験勉強を続ける意思を確認し、塾で算数の授業を増やすことにしました。約4ヶ月間受験算数から離れていたため、かなり苦労していました。塾では、夏休み中はほぼ算数に集中して取り組んでいました。国語は普段と変わらず勉強していましたが、理科と社会はほとんどやっていませんでした。受験校や受験校以外の過去問にも少しずつ取り組み始めました。なぜか第一志望校の問題では、国語も含めて得点できる状態でしたが、受験校以外では正答率がかなり低い状態でした。何度挑戦しても受験直前まで同じ状態だったので、問題との相性が本当にあるのだと実感しました。

学校の夏休みの宿題はそこまで多くなく、感想文、自由研究、製作の中から1つを選ぶ形式でした。そこで、家から比較的近い美術教室で行われているワークショップを見つけ、1日で宿題を仕上げました。

9月からは首都圏模試を受け始めました。前塾の先生から「首都圏模試だけで良い」と言われていたことと、他の模試は漢字の採点基準が厳しいこともあり、他の模試は受けませんでした。夏休み中にほとんど進められなかった社会の成績が芳しくなく、模試の結果を見ながら知識の穴埋めを進めました。

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受験体験記はこのあと、「6年生編中編 6年生秋から受験直前まで編」を予定しています。
お楽しみに!(にゃー)

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