静岡県の小学3年生のケースです。
困り感 | 読み, 書き |
診断名 | LD(学習障害), 発達性ディスレクシア |
学年 | 中1 |
自治体 | 静岡県浜松市 |
本人は配慮についてどう思っていますか? | 1人だけ違うと気づいているが、気にしていない。 |
実施された環境調整 | 席の指定 |
実施された個別の合理的配慮 | 席の指定, タブレットを使ってノートテイクしてよい, 漢字のトメハネハライや丁寧さは注意をされない, 読み上げ補助, 補助具の持ち込み(遮光眼鏡、カラーバールーペ、リーディングトラッカー等), テストの口頭での回答可 |
配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか? | 求められていないが、提出した。 |
どのようにして配慮されるようになりましたか? | 自治体に学習障害の専門家がいないため、周りに学習障害の当事者が存在しない状態であった。 小1から読み書きに困り感はあったが、学校に合理的配慮を求めてもどうしたらいいのか分からないという回答。 学校から勧められたLD診断可の小児神経専門医を受診するもWISC IQ85未満であることを理由に知的障害と診断された。 医師からは療育手帳の取得、学校からは知的障害児として特別支援学級への転籍を勧められた。 知的障害としての困り感は全くなく、学習障害の方が当てはまることが多いことから違和感があった。 新幹線に乗り、元教師の特別支援教育士スーパーバイザーのSTさんを訪ねた。 読み書きアセスメントを実施頂いた。 発達性ディスレクシアと評価された。 担任、特別支援学級教師、スクールカウンセラーを交えて4者面談。 検査結果と合理的配慮の文書を学校へ提出した。 先生たちも具体的な合理的配慮の内容が書かれていて、大変喜んで下さった。 普通級+特別支援教室へ通級することになった。 特別支援教室にてテストの読み上げ、口頭での回答をOKにしてもらった。 特殊音節の習得に向けた学習も合わせて依頼した。 学校側から板書の写真を撮ることに何の意味があるのか?と質問あり。 将来、ダブレット端末でノートテイクをしたいが、現状スキル不足で出来ない。 ノートテイクのスキル取得までは数年かかる見込みである。その間子供の困り感が解消されないのは困る。 スキルについては徐々に取得するので、タブレットの導入も少しずつ進めていきたい。 タブレット端末を使ってノートをとる大変さが解消されれば、スキル取得のモチベーションも上がることが期待できる。 ノートテイクのスキルが取得を待ってタブレット端末を持ち込んでいては、ダブレット端末の操作に意識がとられ、しばらくは授業に集中出来ない可能性がある。そのために、ノートテイクのスキルがない今の段階でもダブレット端末を許可して欲しい。 まずは板書の写真撮影から始めたい。 とお話しした。 上司に相談すると返事。後日OKとなった |
その他 | しっかりとエビデンスを提示しながら、具体的な合理的配慮をこうしてほしいとお願いすれば、その通りに実現することを実感した。 |
この情報の確認時期 | 2023年度 |
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