小学3年男子のケースです。
困り感 | 読み, 書き, 算数, 不器用さ, 視覚過敏などの過敏, 不注意, こだわり |
診断名 | LD(学習障害), ADHD, ASD, DCD(発達性協調運動障害), APD/Lid(聴覚情報処理障害/聞き取り困難) |
学年 | 小3 |
自治体 | 岡山県岡山市 |
本人は配慮についてどう思っていますか? | 自分から配慮してほしいと希望している |
実施された環境調整 | 席の指定 |
実施された個別の合理的配慮 | 席の指定, タブレットを使ってノートテイクしてよい, タブレットの使用と手書きと選択できる環境がある, 作文の作成はWordなどタブレットを使用しても手書きでもよい |
配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか? | 東京大学先端技術研究所「読み書き相談室ココロ』での検査についての報告を提出した。 |
どのようにして配慮されるようになりましたか? | 保育園の年長児に診断。その後登園できなくなり、何とか小学校には上がりました。支援学級(自閉・情緒)。 本人は、その年長の時から、小学校での勉強について保育園で聞いてから心配していたことを、後から知りました。 ▶小学校1年生の時の支援学級では、座っているだけで、授業をしてもらう、ということは全くなく、担任の先生も、他の手がかかる児童のことで大変、ということで、母も一緒に登校していました。その後、担任や学校に、人権意識がないとわかる出来事があり、また登校しなくなりました。 ▶小学校2年生から、担任が代わり、ゆっくり対応してもらえるようになりましたが、学習への苦手意識は強く、家で、様々な工夫をし、『読み書き相談室ココロ』(注:2023年現在は実施されていません)を訪問できる日を待ちました。 ▶小学校3年生に上がる前の春休みに訪問し、書字を全くできない状況が見られ、早めのICT導入を勧められました。『読み書き相談室ココロ』に行くことは、担任にも伝えてあったので、3年生に上がり、理解のある教頭を通して校長とも相談くださり、学校で使用することはすぐに可能となりました。交流級(通常学級)での使用も可能で、数回持参し、授業を受けました。交流級の担任が、自分も必要かも、と言った同級生がいたら、その児童や、保護者と、導入についてまた別で相談するので、全く問題ないですよ、と言って頂いたことや、そもそも、板書するべき内容が少なめで、どこを書けばいいか、また、学習スピードが早い児童が飽きない工夫もされていたことが印象的です。 ▶iPadは、保育園年長時に診断された頃に、療育施設の行動観察の先生に、他のゲーム機などよりも、立ち上がりが早かったり、切りたくなったらすぐに切ってやめられるのが、特性にもあっているかもしれないと勧められ、使い始めていました。そのため、学習においてもやりやすかったように思います。また、学校に導入する際には、当時は現在とは色々環境が違うため、理解されやすいようにと、セルラータイプではなく、wifiタイプのiPadを購入しました。『魔法のプロジェクト』を参考にもしていたので、クラスメートが、iPadを触ろうとした時に、「これはぼくの筆記用具なんだよ。」と伝え、触ろうとした子が、「見てもいい?」と聞いたのに対し、「ちょっとやってみる?」とやりとりしていて安心しました。 |
その他 | もっと、学校主導で、必要な児童生徒がICTで自分の苦手を補い、暮らしや学びがスムーズになるなど、本人の不安なく配慮にであえる時が来ることを願って、行動したいと思います。 *いろとりどり#24-②では、中学校での配慮内容も紹介しています。 |
この情報の確認時期 | 2015年 |
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