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タイピングについて

ICTを活用しよう!となった時、タイピングができないのに、どうしよう…。
ローマ字の理解なんて無理無理…
と思われるLD子育ての方も多いと思います。

うちの子は小3の時からLDを疑ってスクールカウンセラーなどに相談していましたが、その中での一番のアドバイスはローマ字の学習が始まる前に先に少しずつでもタイピングの練習をするとよいのでは?というアドバイスでした。

それで、3年生の1学期より我が家はタイピングの練習を開始しました。
最初のうちはiPadのタイピングアプリを色々試していきました。
色々試した結果としては、本人の興味にあうタイピングアプリが一番いいのですが、とりあえず情報を集めながら様々な方に評判のいいおすすめタイピングアプリが分かってきましたので、それらをご紹介しておきます。

タイピングアプリなど

プレイグラムタイピング
  自分が置くべき手のポジションが見えるため、ローマ字を覚えていなくてもやりやすいようです。
  また、打つべき文章のルビ振りのありなしも選べます。
  ブラウザで動くため、気軽に使うことができます。

寿司打
  こちらもブラウザですね。親子で楽しんで覚えられる定番ソフトで人気です。

がくげいキッズタイピング 
  こちらは有料のものになりますが、発達に応じた細かなステップで覚えられるよう様々な工夫が凝らされています。

キーボー島アドベンチャー
 GIGA端末に入っていることが多いタイピングソフトです。学校で契約されたIDとパスワードが必要になります。
学校で取り組みやすいように工夫がされているのですが、上級になると漢字にルビがないため、LD児にはそもそも読みの困難が伴ってタイピングができない!という事態が起こってしまいます…。
いちいち「これなんて読むの?」と言われてしまっていたので、確認したところ、学校にはタイピングのルビ付き原稿台本は届いているとのことですので、必要があれば学校に頼んでタイピング用のルビ付き台本をもらうのもありでしょう。そして、場合によっては、読みあげてあげてタイピングの練習をするのもおすすめです。

タイピングをするときに、キーボードの文字が分からなくてつまづく子もいます。
その場合に、こういったシールを活用することもおすすめです。
井上賞子先生のnoteで使い方も紹介されています。

あわせて読みたい

そもそもローマ字が覚えられなくない?

LD児の困難の一つに、文字と音がつながらない、という困難があります。
3年生時点で完璧にひらがな、カタカナの読み書きができていないな中で、ローマ字を覚えることにハードルを感じるかもしれません。その場合は、音声入力(別途記事にします)を活用してまずはICTの活用で学習に参加できる楽しみを得てみる方を優先させていくほうがよいかもしれません。(もちろん読み書きの練習も平行して行うほうがいいとは思います。)

タイピングをローマ字でできるようになるには、典型の子のようにローマ字の規則などを覚えられればもちろん簡単ですが、もしそれが難しかったとしても、意外と運動記憶で覚えられるように感じています。
実際、「音声入力でしかこの先もずっとできないのではないか…。」と感じていた方でも少しずつ動作の中でタイピングを覚えてできるようになってきています。
うちの子も毎日『「きょうは」ってどう入力するの?』と質問しながら毎日入力することで、タイピングの場所を指の動きで覚えたように思います。
その当時で言えば、そもそも特殊音節の「きょうは」を手書きで書くことが困難でしたし、ローマ字で書くことなんてもっとできなかったと思います。(もしかしたらいまでもタイピングはできても、ローマ字では書けないような気がします。) 

ローマ字ができなくても、タイピングなら運動覚でどうにかなる、というパターンもありますので、やる気があればチャレンジし続けるをことおすすめします。

定着させていく工夫

定着させていくためには、タイピングアプリ以外で実際に使ってみることも必要だと感じています。
我が家の場合は、3年生のうちはだいたい毎日1行日記をiPadに入力していました。
(それで、毎日「きょうは〇〇した。」系の構文が多く、「きょうは」のタイピングを覚えた感じです…)
ただ、日記だと作文の労力も必要になるため、日によって自分で作文するのではなく、何か興味のある本や新聞の記事をタイピングしてみるなど工夫しました。また、毎日日記にしてしまうと、同じ文字しかタイピングしなくなってしまったりするんですよね…。

別のお友達では、最近はマイクラなど、ゲーム中にチャットをしたいということで、がんばれたという話も聞きます。
本人の興味を活用できるようなゲームを活用するのは今の時代ならではでとても良いことだと思います。

また、そもそも読みの困難のあるディスレクシアの場合、タイピングの課題の文章を「読む」こと自体に困難がある場合も多いでしょう。そのため、タイピングソフトをやる場合でも横について読み上げてあげるのもおすすめです。なお、タイピングソフト以外をお勧めする理由の一つには、この「読み」の作業がない練習があったほうがいいというのもあります。

その他

最近はこんな子供向けのキーボードも発売されています。
アルファベットの大文字小文字もみやすく、カラフルで理解しやすそうです。(カラフルが苦手子もいるとは思います。)
はじめてキーボード KEY PALETTO

タイピングを教えてくれる教室に通うのもありでしょう。
 ローマ字の理解よりも、運動覚によりタイピングを覚えさせるため、ブラインドタッチを叩き込んでくれる教室に行くのも一つの方法の場合もあるようです。パソコン教室に通ってICT活用全般に強くなる子もいるようです。 
 
 ご参考に都内だとこういうところもあります。こちら

タイピングのために習得したい点

タイピングをローマ字で覚えたり、運動覚で覚えて打てるようになるにしても、特殊音節の表記などの理解はある程度必要になってきます。ディスレクシアタイプの子にとっては、この点はできるだけ習得をする必要がある点だと我が家は感じています。
そもそも、入力時点で特殊音節の理解を間違っていると、いつまでたっても入力できないからです。
本人も、その不条理?!に気付くきっかけにもなるのですが、やはりこの点はICTの活用以前にしっかりと取り組むべき点だと思います。
ちなみに、我が家の場合は、特殊音節の学習を療育で行いながら同時進行でタイピングの習得を行いました。また、PCから間違いを指摘されることで、特殊音節を理解・定着させたようにも感じています。保護者から間違いを指摘されても嫌がるタイプでしたが、機械から指摘されるほうが受け入れられたように感じます。
また、入力した後に、iPadの読み上げ機能やPCのイマーシブリーダーの読み上げ機能を使って、入力後に音声で確認させることも有効です。(そういえば、そもそも、漢字の変換もうまく行かずに逆切れしていたこともありましたね…「し」と「ひ」とか…)。

タイピングができると、作文などに思考のエネルギーを割けるようになるため、本人の理解力を初めて垣間見ることが できるようになる点はうれしいことですね。

もちろん、ここまで書きましたが、全員がタイピングが定着するわけではなく、ICT活用も不向きな子も出てくると思います。ですので、いつものとおりなのですが、とりあえず、「うちの子の場合」というつもりでご参考にされてください。

(M)

by M


 







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