GIGAスクール構想の始まりにより、その端末に学習者用デジタル教科書が入っている自治体も出てきています。
また、文科省は2024年度からまず英語を、その後算数・数学を国の予算で導入していくと報道されています。
しかし、LDの子どもたちにとってはなるべく早くデジタル教科書を使ってみたいという方もいるのではないでしょうか。
そこで、数回に分けて
学習者用デジタル教科書の実際の活用事例の紹介
個人で学習者用デジタル教科書を購入する方法
をご紹介します。
各教科ごとにデジタル教科書の内容を紹介していきます。
今回は光村図書の国語です。
光村図書の学習者用デジタル教科書
光村図書のデジタル教科書はとてもよくできています。
様々な機能やコンテンツが盛り込まれていますが、我が家のお気に入りの機能は以下の4つです。
・読み上げ
・「漢字」コンテンツ
・資料映像や写真
・思考ツール(マインドマップ)機能
では、どういう目的でどの機能を活用しているのかを紹介していきます。
読みが苦手な子には
読むことが苦手な子どもにとって助かる機能
・ルビを付ける機能
・読み上げ
・読んでいる部分のハイライト機能
・分かち書き、縦書きを横書きに変更
・文字色・背景色の変更
・拡大
・文章を改行しながら表示するリフロー機能
特に、おすすめなのはやはり読み上げ機能です。
作品本文は朗読CDに収録されていた豪華俳優陣の皆さんが朗読されているデータが活用されています。
我が家の場合は、音読の宿題の代わりにデジタル教科書の読み上げを本文を見ながら聞くという使い方をしています。読んでいる部分がハイライトされるため、分かりやすく助かっています。
なお、作品本文以外の部分は機械音声の読み上げです。
書きが苦手な子には
「まなぶ」のコンテンツの中には、漢字を学ぶコンテンツも含まれています。
光村図書の漢字コンテンツのおすすめポイント
・漢字の筆順アニメーションで見て覚えられる。
・ゆるいなぞり書きで学習できる。
・漢字の「読み」を重点的に学べる。
・部首を確認しやすい。
ゆるいなぞり書きについては、書き順さえあっていれば、だいたいなぞればOKという点がLDの子には向いていると思います。また、LDの子どもたちにとって漢字学習の目標は全てを書けるようになるのではなく、最低限「読み」ができるようになることだと思いますので、その点でもこのコンテンツは漢字の「読み」の定着に重きが置かれている点が素晴らしいと思っています。そして、部首の確認のしやすさもLDの子どもにとっては大事なポイントだと思います。形を言語化することにより、漢字の「書き」の想起につながりやすくなる子どももいるため、視覚的に部首が分かりやすいところが我が家は気に入って活用しています。
引用元:光村図書 インクルーシブ教育活用事例
国語の教科書では、初めて出会う時代設定や場面に出会うことも多いでしょう。そういったときに理解の手助けとなる動画や写真によるビジュアルコンテンツが準備されています。
・写真で物の名前や実際のものが確認できる。
・動画で音も含めて見ることができる。
・動画ドラマにより、実際の流れを見て理解できる。
・作者のインタビューなど、作品の理解を補助する動画を見ることができる。
なお、この動画コンテンツについては、デジタル教科書からだけでなく、紙の教科書についているQRコードからも見ることができます。
に役立つ
作文を書くときに活用をおすすめするものが「思考ツール」(マインドマップ)です(画面右下の「まなぶ」ボタンの中にあります)。大人でもマインドマップを使うことで思考の整理をすることができ、資料や作文をする際に役立つと思います。子供たちにとっても、視覚的にも言葉を見ながら思考をすることができるため、作文を書く前段階の準備として活用することをお勧めします。(学年によりコンテンツがない場合もあります)
他にも、マイ黒板や、ワークのコンテンツも入っています。
マイ黒板は、本文から文章などを抜き出したり、文字を書き加えたりしながら思考を整理することができるものです。
我が家の場合は、ノートアプリにスクリーンショットでデジタル教科書を切り取ってノートに貼り付けて記入するなどしているため、あまりマイ黒板を使いませんが、感覚的に利用しやすいマイ黒板はとても便利な機能だと思います。
体験版開設のこちらのビデオも参考になります。(光村図書のHPより)
なお、こちらからウェブ上で体験版を使うことができます。(最下段)
インクルーシブ教育に活用する方法などについては、こちらで紹介されています。
学校で学習者用デジタル教科書を使うようになったおかげで、授業中にだれもがGIGA端末を使うようになりました。そのため、LDの子どもも特別感なくタブレットを授業中に使えるようになり、タブレットでノートテイクができるようになました。副次的なものかもしれませんが、デジタル教科書の導入にとても感謝しています。
「デジタル教科書を個人購入する方法」についての記事もぜひお読みください。(M)
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