私立の中学入試での合理的配慮の実施までの事例です。
| 困り感 | 読み、書き |
| 診断名 | LD(学習障害) |
| 学年 | 小6 |
| 自治体 | 京都府 |
| 本人は配慮についてどう思っていますか? | 一人だけ違うことはしたくはないタイプである |
| 実施された環境調整 | どの子もタブレットを使ってノートテイクしてよい, 板書の写真撮影を好きな時にしてよい, タブレットの使用と手書きと選択できる環境がある, UDフォントなど読みやすい工夫のされた文書の提供 |
| 実施された個別の合理的配慮 | 席の指定, 漢字50問テストは事前に問題配布, デジタル教科書の使用, 作文の作成はWordなどタブレットを使用しても手書きでもよい, テストの回答はひらがなでも丸をもらえる, 漢字のトメハネハライや丁寧さは注意をされない, 板書の写真の提供, 時間延長, 読み上げ補助, 音声読み上げ付きテスト、 ペンでタッチすると読める音声付き教科書、 代筆 |
| 配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか? | 何も提出していない |
| どのようにして配慮されるようになりましたか? | 5年前からタブレット活用の依頼をスタートし、なかなかスムーズにいかない期間を経て、現在は我が子だけでなく、学校全体に支援や環境調整が広がっています。 また、学校の中で実績を積み重ねてきたことが、私学の中学入試におけるタブレットを用いた読み上げと作文課題でのパソコンの使用、時間延長、別室受験の合理的配慮もいただくことができました。(診断書等、提出は求められていません。) ここまでの道のりは、本当に長く険しい道のりでした。保護者と担任との連携でご理解をいただけない経験をする中で、「先生が1人で抱えない、保護者が1人で悩まない」環境づくりをしていくことが何より必要であると感じ、組織としてより良い環境を作っていけるようアプローチしてきました。保護者と担任のみの連携から、学校の管理職の先生方や関係機関との連携など、年月を重ねる中で、一緒に考えてくださる関係性を広げていきました。 毎年、毎年4月の話し合いでゼロからのスタートにならないよう、手をつなぐ先を広げていくことを意識し、子どもも先生も保護者も笑顔が広がるような連携ができたらと努めて来ました。とにかくみんなで考えてやってみよう!トライ&エラーで気づきを共有してまたチャレンジしていけば良いという空気感を大切にしてきました。 今では我が子の事例を元に、学校での支援や環境調整の提案を他のお子さんにもしてくださっていることもあるそうで有り難く思っています。学校全体の理解の広がりを求めて必死でアプローチし続けて来たことが、我が子だけでなく、苦しい思いをするお子さんや親御さんが少しでも減ることに繋がっていれば、努力が浮かばれます。 |
| その他 | 最初の数年は本当に苦しく、何度も折れそうになりながらも「しなやかであれ」「正論は時に相手を傷つける武器となる」と自分に言い聞かせ、正しさでぶつからないよう、心無いことを言われても相手の言葉の背景を理解しようと努め、必死でやってきました。自分の正しさや感覚だけで学校に伝えてしまわないよう、大学でも学びながら連携に努めてきました。連携やその準備に時間もかかるため、仕事もセーブして尽力してきました。 また、中学入試の合理的配慮について、実は2回断られましたが粘り強く交渉し、3度目に実施の決定をいただきました。 合理的配慮は、このような保護者の行動力や知識、交渉力、連携にかけられる時間、仕事や自分の時間を犠牲にすることなどで勝ち取るものになってしまってはいけないと感じます。我が子の学校では、保護者の在り方に左右されることなく、必要とする子に対し行われるようになりつつありますが、こういったことがどこでも当たり前となることを切に願っています。 |
| この情報の確認時期 | 2026年2月報告 |
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