『LDっ子の受験報告』は、LDのある子ども達の受験体験談をご紹介するコーナーです。合理的配慮のコーナーで載せきれない、さまざまな方の受験までの道のりをご紹介していければと思っています。
アデリー家には、インタビュー形式で高校受験のお話をご紹介させていただきます🐧
🎤「まずはじめに、お子さんの特性や困りごとについて教えてください」
🐱うちの子は小1時に担任より受診を勧められました、当時の困り事はパニックとMIMが出来ない、指示が通らない、アンガーコントロールの問題。診断を受けたのは ADHDとASDと読み書き障害でした。小2で確定しました。今の困り事は、授業中のノートテイクが間に合わない、書けても後から読めない字、返答に時間がかかるなどです。

🎤「進路を考え始めた時期はいつくらいでしたか?」
🐧進路を考えて始めたのは中1ですね。ぼんやりと特別支援教室の先生にたずねたりしました。
高校の見学は中学2年生の夏。
主人のお勧めの学校へ行きました。
また、もう一校見に行きました。小学校の友人が進学した学校でした。
我が子の偏差値帯が分からないのに無闇に見学するのは危険だと感じていました。
🎤「学校を選ぶときに重視したことは何ですか? どのようにお子さんに合った学校を探しましたか?」
🐧配慮をしてくれそうな学校を探しました。
まず特別支援教室の保護者会で公開されている前年度の進路実績を参考にあたりをつけました。
その次に合同説明会に行き偏差値真ん中前後の学校に手あたり次第、
書くことが苦手な子供の在籍状況と配慮の有無、
使用するパソコンのOSや手書きの量を聞いてまわりました。
文化祭や学校見学会は生徒さんに手書きやレポートの量を聞きました。
見学会は生徒が案内してくれる場合が多いのです。
その次に、通学距離、部活、プールの有無、カウンセラーの在籍状況など聞いて、点数化していきました。
あとはオープンチャットや親の会などで情報交換しました。
🎤「受験の際に配慮をお願いしたことはありますか?具体的にはどのような配慮ですか?また、出願や受験にあたり、ご家庭で準備したことや工夫したことがあれば教えてください。」
🐧結局受験をせずに合格をいただきました。私立単願推薦枠です。
単願推薦は自分が持っている3年生1学期と2学期の内申点で決まることが多いです。
私立高校入試は各種検定や生徒会役員 部活3年間継続など内申点の加点要素があります。
英語と国語に苦手意識があるので英検と漢検は諦めました。数検に絞り受験しました。
都立高校受験もあり得たので医師の診断書は夏休み前後にとりました。
私立入学を決める内定をもらう際に見てもらう機会があったので無駄にはなりませんでした。
個別塾の授業料は家賃を超えてきましたが、自学ができないので仕方ありませんでした。思春期なので親の言うことを聞かないです。塾だとそれは回避できるので親の精神状態は保たれていました。

🎤「お子さんと進路についてどのように話し合いましたか? お子さんは受験や配慮についてどのように考えていましたか?」
🐧進路の話し合いは塾で行いました。
子どもの考えを整理する目的での相談先として放課後等デイサービスを利用していました。
配慮は中学2年生より、定期試験にて実績を作り始めました。
ICT機器での解答を目指しましたが
まずは別室、時間延長受験の配慮をもらいました。
本人が書くことが苦手と自覚していましたので時間延長を希望しました。
時間延長以上の配慮は本人のスキル不足だったためICT利用は無理でした
🎤「入学してから、学校生活で良かったことや安心できたことは何ですか?
また、入学後に配慮や支援をお願いして、実際に助かったことや逆に困ったことはありますか?」
🐧iPad持ち込み大丈夫!
学校のWi-Fiにも繋ぐことが許され、時間延長はできないけど合理的配慮で大学合格を目指すことになりました。
しかし実際のところ、定期試験のiPadでの解答は担任を説得するところからスタートしています。
iPadで入力印刷してつくった提出物(配慮ありの状態)でも評価3以上がついたので、やはり中学の内申点の付け方は納得いかないと思い出しました!
当時、中学副校長より配慮すると言うことは3以上の成績評価はつけられないと予告されました。本当に3以上つかなかったです。

🎤「志望校選びから入学後の生活を振り返って、ここは少し大変だったなと感じる点があれば教えてください。」
🐧大変だったのは 真夏の学校見学ですね。
暑い中、交通の便が悪いが配慮はお願いできそうな学校に行って見て、あそこはないなって気持ちにされてくれました。春か秋の学校見学をオススメします。
その高校は定員割れをしていました。きっと同じ気持ちだったかたがいたはずです。(思い違い)笑
あと、通える距離の高校が多すぎる都会は大変だと思いました。膨大な数の高校をめぐり精査していく作業。
発達があるので断られることも少なくなくストレスの多い一年でした。
親の会等で進学情報があればどんなに楽だろうって思いました。
🎤「ご家庭として、入学前や入学後に行ってよかったこと、工夫したことはありますか?逆に、もう少し早く知っておけばよかったと思うことはありますか?」
🐧中学1年より自己理解を進めていけたこと。
自己理解なしに本人同席での配慮交渉はむずかしいかもしれません。
高校、大学では自分を理解して自分で学校側に訴えていかなければなりません。まだ高校生なので練習段階だと思いますが、大学では親が出る幕がないと思っています。
↓こういうところに行って自己理解を深めていきました。
🎤「 親が子供の特性的に合いそうだと思う学校と、本人の希望が違った時はどうしましたか」
🐧行きたい高校があったそうです。
それに向けて頑張ってましたが 内申点が足りなくて諦めました。
行きたい学校があったから勉強頑張ってました。
親は後から配慮申請するのめんどくさそうな学校だと思ってましたが最悪 授業中の iPadだけ使えそうだったのでまあいっかと思ってました。
2学期の成績が出てダメ元で交渉に行ったのですが、1点足りず断られました。
私立の授業料無償化で生徒が予想より多く希望したようで入り込む余地なしでしたね😭
本人が納得して諦められたので良かったんじゃないかと思ってます。
おわりに
ここまでのお話を通して、進路の考え方や入学後の工夫について、多くのヒントをいただけたと思います。
高校進学を考える上で、皆さんのご参考になれば幸いです。
By アデリー