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デジタル教科書狂騒曲

カラフルブログはカラフルバードのメンバーによるブログです。
地域に広がったカラフルバードメンバーそれぞれに起こったLDにまつわるあれこれを紹介していきます。
今回は、デジタル教科書をゲットするまでのお話です。
LDの対応は地域ごとに、対応する担当の方次第、というところが多く、カラフルバードの記事がストレートに参考にならないこともあるのも実情です。
そういうこともあり、実際に各地の状況をご紹介できる機会にこのブログシリーズがお役に立てればと思います。

それは麗らかな春のことでした。

学年が変わり「今年の合理的配慮はどうしようかな」などどのんきに考えていた4月、読み書きのLDがあるわが子は教科書などの読み上げが学習に欠かせません。
授業開始の時点ではまだ音声教科書はありませんでしたので、担任の先生にあまり遅くならない内にデイジー教科書を学校のタブレットに入れていただきたいとお願いしました。
昨年度も自治体貸与のタブレットにデイジー教科書を入れてもらい使っていたので「いつ頃になりますか?」と尋ねたところ「まだ教育委員会から連絡がありません」とのこと。それならば先生にもどうしようもないと思い、その後の連絡を待っていました。

しかし待てども連絡がなく、とうとうGW前になり、さすがに授業に支障をきたすので再度問い合わせをしたところ、自治体全体でデイジー教科書がまだ入っていない、そしていつ頃インストールできる見込みも不明とおっしゃるのでした。元々血の気が多い方なので「それは困る。視力が低い子に眼鏡なしで読めと言ってるのと同じですが🥵」と腹を立てておりました。

つてで特別支援関係の情報通の方がいて愚痴など聞いてもらっていたのですが、夜に連絡が来ました。曰く「どうも事務手続きのミスで、インストールは早くて連休明けになる見込み」とのことでした。ますます腹が立ってきましたが、我が子が困っているのでいつまでも怒っている訳にもいきません。その時「そうだ、デジタル教科書を買えばよいのでは?!」と閃きました💡当自治体でまだデジタル教科書は導入されていません。前々からデジタル教科書を使って読み上げ機能の確認をしてみたい、そして来年度の合理的配慮申請への実績にもなると思ってのことでした。

早速カラフルバード内の記事を検索して「デジタル教科書を個人購入する方法」を読み、次の日に教科書販売会社へ電話したのでした。

翌朝、地区の教科書販売会社にデジタル教科書の個人購入をしたいと電話しました。
一番困っている国語の教科書、光村図書さんです。
電話に出た方は
「少々待ちくださいませ」
と言ったきり長い保留音です。
「こんなに長いということはデジタル教科書を個人購入した人はほとんどないのだろうな」と思って待っていたところ、
回答は
「私どもでは取り扱いがございませんので県全体の教科書供給所へ問い合わせてみて下さい」
とのことでした。
「・・・ここまでは想定内よ」と自分に言い聞かせながら県の教科書供給所へ電話しました。
「光村図書の〇年の国語のデジタル教科書を個人購入したいのですが」(この後この言葉を何回も言うことになります😭)と言うと、また保留音の後に
「当供給所ではデジタル教科書は取り扱っていません」
と言って電話を切ろうとなさるので(ちょっと待てぃ)と思いながら
「御社では県全体の教科書を取り扱っていらっしゃるのですよね?英語の デジタル教科書はインストール(英語のみ無償で導入)されていますが、御社がご担当ではないのでしょうか?」
と聞くとしばらく沈黙の後また
「少々お待ちください」
でした。もう少しで「上の者を出せぃ」と言いそうになっていたので心を落ち着かせて待っていると、次に電話に出たのやはり上役の方でした。なんと
「うちでは売ってないんですよ」
とおっしゃるので再度英語のデジタル教科書はどこでとお聞きしたところ
「あれは国が実験的にしている事で、うちには関係ない」「うちは紙の教科書しか取り扱っていないので関係ないんです!!」
などと最後は語気荒く言われてしまいました。取り扱っていないはずはないと思いましたが、それでは別の方法ね(これもカラフルバードの「デジタル教科書を個人購入する方法」にあります)と、次は光村図書さんのHPから問い合わせメールをしたのでした。

光村図書さんのウェブサイトから「国語のデジタル教科書を個人購入したいのですが、教科書販売会社より取り扱いがないとの返事で買えません」とメールを送ったところ、デジタル教材サポートデスクさんから返信がありました。

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■ご購入の流れについて
学習者用のデジタル教科書・教材は,保護者の方にも販売しておりますが,紙の教科書同様に,学校の授業で使用する商品として学校名義でライセンス発行しております。
そのため,ご購入にあたりましては,まずは学校の先生にご相談ください。
その上で,学校出入りまたは最寄りの教科書取扱書店にて,
「学校名」および「DVD版」としてご発注いただく流れとなります。

■価格・商品内容について
ご希望の教科は国語でよろしいでしょうか。
その場合に,学習者用デジタル教科書は以下2つの商品がございます。
①学習者用デジタル教科書…880円(税込)
②学習者用デジタル教科書+教材…1,100円(税込)

①は教科書をそのままデジタル化した商品,②はそちらに動画や資料等の教材を追加した商品です。
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とのことでした。いきなり教科書販売会社に「買いたいです!!」と言っても買えないわけです。学校経由というと、どなたに話せば良い?やっぱり校長先生?とりあえずあて先は校長先生かな?などと考えながら、正式なビジネス文書を作成しました。「拝啓 新緑の候ますますご清栄のことと・・・」というアレです。表題は「学習者用デジタル教科書・教材の個人購入手続きのお願い」です。それから上記のデジタル教材サポートデスクさんからのメールを印刷したものを添付し、封書にして子に学校に持たせました。この時すでにGWも明け、5月の第2週でした。いつになったらデジタル教科書を買えるのか?まだまだ買えないのでした。

次の日、お昼頃携帯電話に学校の番号で着信が!!電話に出ると教頭先生からでした。
「校長先生が今日、デジタル教科書の許可を得に教育委員会まで出向かれました」
と・・・
「え???なぜそんなに大仰な話に?私はただデジタル教科書を1冊買いたかっただけなのに」とは思いましたが(言ってない)まあ、それで買えるのならと、丁寧にお礼を言って電話を切りました。長かった音声教科書を得るというミッションも終わりが見えたなと思っていた頃、今度はなんと教育委員会から電話が来ました。私、コミュ障ですし、交渉は苦手ですし、偉い方から次々と電話が来て、この時点でだいぶ辟易していました😢しかし子供のために頑張らねばなりません。
「今回、お子さんの学校の校長先生が来られて説明を受けました。デジタル教科書をお子さんのタブレットにインストールして良いことになりました。つきましては学校でICTの委託業者がデジタル教科書をインストールしますので、その際お母さんも立ち会って欲しいのですが、よろしいですか」
とのことでした。自治体貸与のタブレットにデジタル教科書を入れられるとは思っていなかったので二つ返事でほくほく承諾しました。(もちろん、そんな訳はない泣)とうとう、とうとう買える、やったぞ💪と思っていたのですが。まだまだつづく

次の日、担任の先生から電話があり
「デジタル教科書の領収書の宛名が学校名になりますが良いですか?」
(わが家が支払うのに?あんまり良くないけど)
「はい」、
「代金が2万6千400円になります」(何故?なんで?え?)
「それは、あのう違うと思うんですが?」と答えると
「確認して折り返しますね」
とおっしゃって電話を切られました。後で分かったのですが、これは学年全体で使用する時のライセンス料でした。自治体貸与のタブレットにデジタル教科書を入れる場合はこの料金を支払わねばなりません。はなから家のiPad に入れるつもりで「個人購入」をお願いしたつもりでした。「個人購入のお願い」文書と光村図書さんのメールも印刷して添付したのに、なかなかどうして思ったように事が運びません。

さて、次は個人購入をご理解いただいて発注までこぎつけたのですが、何故か
「次に教科書販売会社の営業さんが来た時に頼みますね」
と言われました。もう、ここまで来ると泣きたい気持ち、いや泣いていたかも?実際、教頭先生に電話して
「お忙しいとは存じますが、子も教科書が無いと同じ状態なので」と泣きつきました。

そしてやっと発注してもらったのですが、次は連絡帳に「代金が1,540円になります」と書かれてきて

こちら↑ですね。教科書販売業者の営業さんが令和2年のチラシを持ってきたそうです。おそらく当自治体でデジタル教科書を個人購入したのは我が家が初だったのでしょう😂

そんなこんなで、無事手元に国語のデジタル教科書のDVDが手元の届いたのは購入を思い立ってから一か月経っていました。本当に本当に長い道のりで、とても疲れた春から初夏への一か月でした。

(デイジー教科書のデータが届き、先に「しゃべる教科書」がインストールされましたが、デイジー教科書のデータが届くのに「3日はかかります」と言われた話は、また別の機会に😇)

(A)

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