
東京都国立市で、読み書き支援や多様な学びについての啓発活動を行っているカラフルバードくにたちです。「東京大学先端科学技術研究センター 社会包摂システム分野 近藤武夫研究室」のご協力のもと、国立市で開催された「くにたち福祉機器展」に出展させていただきました。



地域の子どもたちにも視野を広げた展示へ
今年は、障害や病気のあるお子さんを育てている保護者グループ「スペースヨリドコロ」の出展により、障害者福祉や子どもたちの学びを支える方向にも門戸がひらかれました。スペースヨリドコロさんからのご紹介と主催の国立市社会福祉協議会の皆さんのご厚意により、当ブースが出展の運びとなりました。子どもたちの発達や学習を支える上で、福祉と教育は分けて考えることができないという想いをもって、東大先端研の近藤武夫研究室に協力依頼をさせていただき、地域に向けて「子どもたちが自分らしく生活し、社会参加していくための機器がある」ことについて啓発を行いました!
AccessReadingブース

AccessReadingやデイジー教科書、ペンでタッチすると読める音声付教科書などの音声教材を展示してくださいました。音を聴くことで「読み」を代替できるツールがあることを知らない方は大勢いらっしゃいます。
普段、自分で本を読もうとすることのないお子さん(保護者の方から伺いました)がブースに来てくれた時のことです。浅見先生がタブレットで教科書の音声読み上げを行うと、食い入るようにハイライトを目で追いながら聴いていました。ペンでタッチすると読める音声付教科書の操作を教えてもらうと、音声ペンを動かして気になる部分をどんどん読んでいました。必要な人に情報を届けることの大切さと喜びを感じた瞬間でした。
PHEDブース

展示機器
・スマートグラス
・スキャナペン(読み上げペン)
・ロジャー
・ノイズキャンセリング(ノイキャン)機能付ヘッドフォン 等
今回、ロジャーの受信機を耳につけ、その上から、ノイキャン機能のあるヘッドフォンをつけると、周りがどんなに騒がしくても、送信機をもつ話者の声がダイレクトに耳に届く体験をさせてもらいました。高価な機器なので、地域の学校の第一層支援として現実的に普及・浸透していくものではないのですが、聞こえや注意の向けどころについて課題があるお子さんの支援に関わる場合、一度は体験した方がいいと思いました。普段、耳がいかに騒がしさの中で目的の音を拾おうとしているのかというような「聞き取りの労力」を感じることができるようになります。また、ヘッドフォンは、Bluetooth機能がついていると試験会場に持ち込めないという話も伺いました。「いつもの機器」を使える場所が限られるという不便さ(障壁)についても考える機会になりました。
東大先端研 近藤武夫研究室 の取り組みをもっと知りたい!
カラフルバードくにたち ブース

展示品
・デジタル教科書
・UDブラウザ
・リーディングルーラー/カラーバールーペ
・ELECOM KEY PALLET(キーボード)&タイピングランド(アプリ)
・市内の読み書き支援事例 等
カラフルバードの存在やその活動の内容をお伝えするとともに、市内での読み書き困難に対する支援事例を共有しました。
子どもたちの支援がうまくいかない時、「支援方法がわからないから対応できない」という状況が一番虚しいものです。だからこそ、市内のGIGA端末で可能な具体的な支援の方法を共有していますが、学校での読み書き支援の内容は、各校が、その時の状況(子ども本人・本人以外の児童生徒・人員・設備など)によって適宜判断していくものなので、どうしてもできることやスピード感に学校間の差が出ます。それぞれの学校で、読み書き支援が前進するタイミングが来た時に、保護者側・学校側がスムーズに対応できるように、見通しをもった準備として役立てていただければ幸いです。
子どもたちが支援ツールを使いやすい国立市へ
スペースヨリドコロさんからマイクを回していただいた際、みんなと違うことに不安や戸惑いを感じて支援ツールを使いたがらないお子さんたちがいることについて触れました。
集団のなかで、自分だけが違うと感じることは、とても負担の大きいことです。人は多様である(一人ひとり違う)ということについて、頭で理解はできても、実感するのは簡単ではないはずです。
最近、私は薄緑色のカラーレンズのメガネをかけるようになったのですが、最初は勇気が必要でした。明らかにかけた方が楽なのですが、周りにどう見られるか心配になったり、印象が悪くなるのではないかと不安になったりしました。心的なハードルを下げてくれたのは、街中でいろいろな色のメガネをかけている人を見かけることが増えたことと、身近にカラーレンズのメガネをかけている人の存在です。大人だってそんなものです。
だから、これいいな、自分に必要だなと思ったものは、それが周りの人と違っても、一歩踏み出して使ってみてほしいと思います。そして、その姿を子どもに見せてほしいなと思います。みんながそれぞれ自分に合うものを使っていて、自分だけが違うと思わずにすむ環境を作っていきたいです。
というような事を話しました。実際話した時は、こんなにまとまってはいなかったと思いますが、これが伝えたかった内容です。

社協の皆様、スペースヨリドコロの皆様、東大先端研の近藤先生、松清先生、浅見先生、この度はありがとうございました!皆様のおかげで子どもたちの困り事を解決に導く支援ツールがある事を地域に発信する事ができました。国立市には地域での活動を応援してくださる方々も多くいらっしゃって、あたらめてこの町で活動できて良かったと感じています。これからも学びの支援を待っている子どもたちがいることを伝えていきたいと思っています。よろしくお願いいたします☺️
