おことわり!
LDの状態は多種多様で、誰一人同じ状態はありません。こちらで紹介するのは、あくまでも「うちの子」の場合の学び方です。ご自分のお子さんにぴったり合う方法ではないことの方が多いと思いますが、学び方の一つの選択肢としてご紹介します。「多様な学び方がある事を知るきっかけになってもらえれば」、「学び方の引き出しが1つでも増えれば」と思って運営しています。その点をご了承のうえ、あくまで参考程度にお読みください。
はじめに
《音声教材BEAMの技術が提供され、光文書院が開発した小学校国語のテスト音声化サービス(音声読み上げテスト)》が2024年4月からスタートしました。
教科書の文章を読み上げてくれる音声教材のBEAMとテストの問題文を読み上げてくれる(2024年時点)光文書院の音声化サービスを導入した流れを書きます。
導入までの経緯
小学校6年生の娘は、5月から他校通級に入級しました。
通級3回目の5月下旬、娘の状況を把握してもらったタイミングで、親から先生へ光文書院のチラシの内容について説明しました。
光文書院【国語の音声読み上げテストのチラシ】
チラシより引用
業界初!教師用無料ふろく
国語のテストの問題文を音声で読み上げ!
(光文書院の国語テストを採用している学校の先生が利用可能なサービスです)

詳細は、光文書院HPの「音声読み上げ」のページをご確認ください。
使用した先生からの声
『これまで外国につながる児童や読みに支援が必要な児童達と関わってきました。読みの拙い児童達は、問題文を拾い読むだけでも精一杯で、内容理解までいきません。そんな児童達が、自分の力で問題文を理解できるそんなテストがあるといいなと思っていました。読み上げ機能がつくことなど、テストのデジタル化によって、全児童達が学習に自信を持ってくれることを期待しています』 横浜市立小学校の先生
『1年生や特別支援学級を担任してきて、読むことに対して苦手意識のある児童や話したり聞いたりすることはできるけれど「読む」ことはどうしても難しい児童と関わってきました。普段の授業では、担任や友達が読んだりして理解ができるように支援をしていますが、テストとなると支援が難しい。担任が問題を読んだりすることはできますが、それが他の児童のテストの妨げになってしまうことや複数人いた場合に担任が大変になってしまうことがある。そんなときに児童や担任の手助けになるものがあればいいなと思っていました。この支援によって助かる児童が少しでもいたら嬉しいです』 横浜市立小学校の先生
監修した認定NPO法人エッジのコメント
「読むことの困難さ」があり、文字から情報を得ることが大変でも、耳からなら内容理解ができる子たちがいます。私たちがつくる教材は、音から内容が入ってきように間違いのない読み方・イントネーション・間まで配慮しています。
学びの本質は、覚えること、考えること、考えたことを第三者に伝えること。読むことに疲れ自をなくしていた子どもたちが、この音声テストを使って「聞いたらわかる!考えるって楽しい!」と感じてくれたらと願っています。
また、私共の調査では、ディスレクシアはもとより、通常学級でも読むより聞く方が理解しやすい子どもが相当数いることがわかっています。この取り組みから、すべての人が学びやすい環境があたり前となる社会へ繋がればと思います。
認定NPO法人エッジ


通級連絡ファイルがあるので、チラシをファイリングして読み上げの必要性も含め自校の担任の先生にも共有と連携をしてもらいました。
自校は読み上げテストに対応しておらず、通級での実施となりました。自校で出来るテストは成績になります。が、「通級での国語の読み上げテストをする場合、評価は出来ない」と説明を受けました。
他校通級では、いつでも読み上げテストを受けられるように環境を整えてもらえていました。
同時に本人には、まずは見えにくい時は聞いたりお願いするSOSのスキルを身に付けさせることを学ばせてもらっていました。先生との信頼と、SOSスキルの習得がとても時間のかかるところでした。なので、実際に読み上げテストを試してもらえたのが11月上旬でした。
テストの様子
自校では、国語テストでの配慮はルビ付きと時間延長(実質45分間)をしていました。
タブレット端末の操作に慣れる練習をしました。読み上げテスト内容は、習ったものではなくて初めて見る文章の物をお願いしました。
他校通級の先生からの感想
操作は子どもでもわかりやすく、自分で選択してできる所がよかったと親としても感じました。
11月、実際に音声教材BEAMと光文書院の音声読み上げサービスを使って習っていない単元の読み上げテストをしてもらいました。
カラーテスト20分予定のところ、試してみたら19分で終わりました。テストの期待平均点は85点のところ、98点を取ることができました。本人も読んでもらうと分かりやすいと知れた貴重な体験でした。
中学への進学に伴い通級は卒業になった為、この一回のみの実施でした。
おわりに
中学へ上がるのを前に、出来れば読み上げをして欲しいと本人が希望を伝えることが出来るようになりました。
『学校という環境の中で先生が読み上げ音声サービスを使ってテストを受けさせてくれた』そして、自分は出来たと感じた経験が娘にとって1番の成長に繋がったと思います。(A)