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書字のつまずきと向き合う by SA

カラフルブログはカラフルバードメンバーや知人によるブログです。
地域に広がったカラフルバードメンバーそれぞれに起こったLDにまつわるあれこれを紹介していきます。
LDの対応は地域ごとに、対応する担当の方次第、というところが多く、カラフルバードの記事がストレートに参考にならないこともあるのも実情です。
そういうこともあり、実際に各地の状況をご紹介できる機会にこのブログシリーズがお役に立てればと思います。

目次

今年(2024年)から地域アカウントに加わりました。SAです。
住んでいる地域には発達障害児者の親の会がなく、孤立している親御さんが多いと感じています。私は地域の困っている子どもたちや親御さんたちに有益な情報を伝えられるよう、学び・発信を続けていきたいと思っています。

今回は、子どもの学びの空白期間をつくらないように書字のつまずきと向き合ってきたお話をしたいと思います。
私の息子は、小学2年生の時に『自閉症スペクトラム(ASD)』の診断を受けました。このことは彼にはまだ詳しく話していません。

家庭でのようす

息子はとてもおしゃべりが上手で、小さい頃から助かることが多々ありました。
例えば、風邪をひいた時に具合の悪い場所を的確に表現できるので、親としても対処がしやすかったです。

小学生になった息子をみていて気付いたことは、読書にはそれほど困っていませんが、いわゆるひっかけ問題など複雑な言い回しだと、理解して解答に結びつけることが難しいようです。

今年(2024年)の夏休みには、課題がタブレット端末内のドリルだったため、読み上げ機能を使うことで宿題のスピードが上がりました。

漢字は読むことはできても、書くことや定着させることが難しいです。自分で文章を書きながら漢字を思い出せるのは、小学1年生程度の漢字までで、あとはイメージで思い出す程度です。(写真参照)

学校でのようす

小学2年生の時に「連絡帳を書き写すのが遅い。漢字の書き取りも遅く、宿題の漢字の書き取りを本人と相談して5回から3回に減らしています」と先生からお話をいただきました。
1年生の時には、「図工の作製が時間内に終わらないことに涙して」というエピソードがありました。

幼児期からマイペースだった息子ですが、私もノートを取るのが早くはなかったので、似ているのかもと思い、それほど問題には感じていませんでした。

市の教育支援センターに相談

息子は小学校2年生の時に不登校になりました。

そこで、市の教育支援センターに相談に行ったところ、「病院で発達検査をしてはどうだろう。この子の得意不得意がわかる検査があるから」と勧められました。

病院へ相談

病院へ予約をしました。発達外来の受診日までは1か月ほどありました。
その間にも不安な私は、市のホームページに掲載されていた、いろいろな子育て相談機関を利用しました。

病院で発達検査を受ける

WISC(ウィスク)検査の結果、息子の得意不得意に大きな差があることが分かりました。これは発達障害の界隈で「デコボコ」と呼ばれています。

コミュニケーションの独特さもあり、医師からの質問に対する息子の答えが、私たちの想像とは異なり、ドキッとすることがありました。知識が豊富な一方で、物事をテキパキとこなすことや周りの状況を把握すること、指示を覚えて実行することに困難さを抱えていることがわかりました。

模索をはじめる

理由がわかったことで一息ついたものの、どう対応すればいいのか不安が募りました。「読み書きそろばん」と昔から言うように、読む・書く・計算は重要です。学校へ行ってないこと、発達障害の特性があることで学びが止まってしまうのは息子のためにならないと思い、どうすればよいか模索し始めました。

情報あつめ

ネットで情報を集め、Twitter(現X)でも親御さんたちからのアドバイスや経験談を得ました。また、支援者側からも日常生活でのヒントをいただき、試行錯誤する日々を送りました。そして、息子の支援に必要な知識を学ぶために、私は発達障害についての本を読み漁りました。

書字のつまずきや学習の支援については、こちらの本などを参考にしています。

息子が選んだ学習方法

通っているフリースクールでは、自分のペースで手書きをすることを希望して学んでいます。
家庭の支援では、自作の漢字カードなどを試しましたがあまり効果的には使えませんでした。漢字の問題5問に対して答えとなる漢字をランダムに書いたものを渡し、そこから選び出す方法が息子には有効でした。

主治医からは「自分の名前と住所が書けるように。あとはパソコンやスマホで生活できる。」と言われました。
学校生活はこれからも続きます。親としては、中学校以降の支援につながるよう、息子に合った学習方法を試し、学びや生き方の幅が広がることを願っています。(SA)


おわりにのおわりに

書字のつまずきは、自閉症スペクトラム(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)、発達性協調運動障害(DCD)など、学習障害(LD)以外でも起こります。子どもによって、それぞれを併せもっていることもあります。

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