知人(公認心理師、臨床発達心理士)が大絶賛していたので購入しました。
ラーニングダイバーシティとは「#学びの多様性尊重」という村中先生の造語です。
カラフルバードは、#多様な学びを探しに行こう が基本構想なのでディスレクシア月間で記事にしようと思いました。
本書は『そだちの科学』33~42号に掲載された連載を加筆修正されています。
元が連載なのでテーマが色々なページに跨ります。
初回より5年経過しており、その間にコロナ禍や著者の村中直人先生の家庭環境の変化がありました。
本書の主なテーマ
- 人気機能の個人差
- 発達障害
- 不登校・ホームスクーリング
- 学校改革
- 特別支援教育
- ニューロダイバーシティ
架空事例
架空事例ではありますが、モヤモヤしてしまいます。
・泣きながら宿題に取り組む
・支援学級で本人に合わない課題しか出されない
・進学をあきらめるように言われる
普通級、通級(東京都では特別支援教室)、知的特別支援学級、特別支援学校に子どもが通っている(いた)ので、ママ友から色んな事例を聞いたことがあります。
普通級から知的支援学級に転籍したけれど、読み書きに困難があることがわかり、知的障害ではなく学習障害だったのでは?中学や高校どうしたらいいんだ…など。
不登校
10~19歳の自殺者のうち遺書などから特定できた原因・動機のトップは学業不振でした。
地元自治体と東京のLD親の会に入っていますが、不登校率は高いです。
LDを早期発見し、適切な支援が受けられていたら登校出来ている児童生徒は何人いるんだろうと無念でなりません。
神奈川県独自の制度『選択式内申点』(「資料の整わない者の選考」)は、全国的に導入していただきたい制度なので、自治体要望書に組み込もうと思います。
学校の家庭化
コロナで学校は一斉休校となりました。
MIMを導入している我が自治体では、保護者が手をたたいて指導した新1年生の話を聞いた事があります。
かつて、私がMIM個人購入出来ないか問合せしたら、専門知識のある人が見てこそのものと言われたのに…
本書にも書いてありますが、親子喧嘩になってしまう。
学び方の多様性
「途中式を書かない方が正解率が高くスピードも速い」
2024年10月、NHKドラマで放映中のドラマでもありました。
書くことによる「反復練習」での「記憶の定着促進」をすべての子どもに求めている教育現場
↓
このこと特に中学校で感じます。提出課題で「英語ワークをノートに5回書く」とか。
書いたら覚えるって言われますが、全員がそうとは限りません。
英単語をタイピングで覚えたり、漢字を唱えて覚えたり、見て覚えたり。
子どもそれぞれ効果のあるやり方は違うのです。
学校改革
名古屋市立山吹小学校
Reasonable Accommodation 『合理的配慮』と『合理的調整』
Accommodationの意味は 宿泊施設
著書の村中先生もご登壇されていた、2024年4月のハッタツソンフェスでも、たしか『合理的調整』のお話をされていましたよね。
芥川賞作家の市川沙央氏、特別支援に関わる他の方もそう仰っているのを聞いたことがあります。
学校の先生に『合理的配慮』と話すと、法律で決まっているんだからとプレッシャーを与えてしまう。
でも『合理的調整』なら、過度の負担にならない程度に調整するってニュアンスになると。
山口県の「『合理的配慮』について考えてみませんか」というサイトにも、『調整』という表記があります。
うまくまとめられませんでしたが、気になる内容を挙げてみました。
興味を持たれた方は上記の出版社のまとめを見てみてください。
村中先生、アイキャッチに書影を使わせていただきありがとうございました。
2024年11月27日(水)のイベントも申し込みました。(K)