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発達障害のある子供たちのためのICT活用ハンドブック

平成25年度(2013年)に、文部科学省が「ICTの活用による学習に困難を抱える子供たちに対応した指導の充実に関する調査研究」を兵庫教育大学、宮城教育大学、筑波大学への委託により実施。その成果をまとめた、教員向けのハンドブックです。

特別支援学級、通級指導教室、通常の学級の3つの指導場面毎にそれぞれ作成されています。

目次は以下の通りです。

特別支援学級編(兵庫教育大学)

通級指導教室編(宮城教育大学)

通常の学級編(筑波大学)

この『発達障害のある子供たちのためのICT活用ハンドブック』の発行から、約10年が経過しています。

この間に、GIGAスクール構想によって、学校では令和2年(2020年)から、学習に困難を抱える子どもたちに限らずに一人一台端末(タブレットPC)が配布され、デジタル教科書の導入も少しずつ始まっており、全国各地でICTを活用した支援実績がさらに積み上げられています。

2020年12月からは、文部科学省により、StuDX Style(スタディーエックス スタイル)いう教育現場でのICT活用の情報共有サイトが立ち上げられました。

また、子供の学び応援サイトという学習支援コンテンツのポータルサイトも開設されています。

教員だけでなく、児童生徒や保護者なども自宅等で活用できるような教材や動画が集約されており、緊急時の学びの保障以外にも役立てられています。

一人一台端末をはじめとするデジタル技術を活用した学びが広がる中で、さらなる学びのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や、子どもたちが「知ること、学ぶことは面白い」と感じられるような情報提供を目指して、今後ますます充実したサイトに生まれ変わっていくそうです。

そんな中、令和5年(2023年)現在も、地域や学校によっては、通級指導教室(特別支援教室)や特別支援学級であってもICTの活用があまり積極的には進まずに、学習に困難を抱えて苦しんでいる子もまだまだいます。

不登校であるために一人一台端末を貸し出してもらえないという声も耳にします。

どうして学習が困難なのか子どもによって背景はさまざまですが、共通して、与えられる機会や選択肢が少ないために学習に困難を抱える状況に置かれ続けているとも言えると思います。

診断があることを支援の判断基準にしたり、この子はあの子よりも出来ていそうだから必要ないと大人が決めてしまうと、学びを諦めさせてしまうこともあります。

子どもたちに学びを諦めさせないためには、もっと気軽に多様な学び方に出会える機会をつくっていく必要があります。

ICTはとても便利で学びの可能性を広げてくれるものですが、一方で、使う機能や場面を制限し過ぎたり、一律に同じように使わせようとしても合わない子が出てきます。

多様な学び方に出会う機会をつくって選択肢を増やし、子どもたちが自分に合う方法を見つけて、使用場面を自由に選べるようにしていく必要もあります。

カラフルバードでも、子どもたちの選択肢を一つでも多く増やせるように、ICTを活用した学び方の共有や紹介もしています。各記事も合わせてご覧ください。

また、地域差をうめていけるように、各地域の情報を集めて適宜公表しています。ぜひデータバンクのアンケートにご協力ください。(F)

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