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いろとりどり#56~合理的配慮CBLDデータバンク~

中学1年生の書字困難の方の報告です。小学校から中学校へうまく引継がれ、また、中学校での定期テストでの対応など、スムーズに進められています。

困り感書き
診断名LD(学習障害)
学年中学1年
自治体京都市精華町
本人は配慮についてどう思っていますか?自分から配慮してほしいと希望している
実施された環境調整席の指定
実施された個別の合理的配慮タブレットの使用と手書きと選択できる環境がある,
作文の作成はWordなどタブレットを使用しても手書きでもよい,
テストの回答はひらがなでも丸をもらえる,
テストの回答の文字の軽微な間違えでも内容があっていれば丸をもらえる。
漢字のトメハネハライや丁寧さは注意をされない
時間延長
拡大したものの使用
テストのPC回答
パソコンの持ち込み
配慮の実施のために診断書や医師からの意見書を求められましたか?小学校の頃に提出したもののコピーを見せた。
どのようにして配慮されるようになりましたか?小学生5年生の頃に読めるけど書けないという珍しいケースの書字障害であることが分かりました。
学校貸与のタブレットで常に先生に許可を求めながら作業するのではなく、「パソコンの使用と手書き以外での提出を許可してもらえれば、あとは自分でできます」と言える状態を目指す方が将来のためになるのではないかという考えで担任の先生にお願いし、6年生から教室にパソコンとプリンターを持ち込ませていただきました。
校長先生と担任の先生が理解のある方で、二つ返事で許可がおりました。

ノートやテストをタイピングでさせてもらって、提出物はその場で印刷してみんなと同じように提出するという形にさせてもらっていました。
中学に上がる際に担任・学年主任・支援担当の先生方と面談をして頂き、小学校でのやり方をそのまま持ち込みたいとお願いしました。
教室のスペースや安全面等の問題でプリンターを教室に置くことはできませんでしたが、パソコンの持ち込みは可能となり、プリンターは別室に置かせてもらえることになりました。

定期テストでは受験時に考えられる全ての配慮を試したいとお願いし、学校貸与のパソコンによる回答・ひらがな回答可・時間延長(1.3倍)・別室受験等の配慮を提案して頂けました。

国語のテストは始めに漢字の読み書き部分だけを先生の代筆により受験し、その後に他の部分をパソコンにより回答。
漢字の書きについては選び取りの問題にしてもらえました。
数学テストは本人が手書きの方がやりやすいとのことで、問題・解答用紙の拡大で対応していただけています。
その他当時はあまり情報が無くこんなものだと思っていたのですが、周りの話を聞くにつれて「息子はかなりスムーズに配慮を受けられていたんだな」と実感しています。

私の地域は小学校に権限が大きく与えられているようで、校長先生や学校の決定で配慮の許可がおりるため決定も早く、「実際にやりながら調整しましょう」ととても柔軟に対応していただけました。

実際にパソコンの持ち込みをお願いした時も、2日後には許可が出ていて準備を急いだぐらいです。
教育委員会の方に権限が置かれている地域だったら、現場で判断ができないのでこんなにスピーディーに話が進まなかっただろうなと思います。
あと、学校は敵だと思うのではなく、味方になってもらう方が絶対に上手くいくと思います。
私は元々本当に無知だったので、先生方が未知の書字障害に戸惑うのも「前例がない」と仰る気持ちもよく分かり、いつも「私達も手探りなんです。どうか味方になってください。」という姿勢でお願いしています。

希望通りにならない時も腹を立てるのではなく、「では、どのような形なら可能ですか?」と一緒に考えて、同じチームとして共に協力する姿勢を心がけています。
沢山の生徒たちがいる中で配慮をお願いすることは、先生方のお仕事を増やすことだとも思っていて、先生方にも大きな負担のない形で考えていきたいということもお伝えしています。
全ての子供たちが1番快適な環境で学べるようになればと願います。
この情報の確認時期2022(小学校)、2023(中学校)
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